
WordPressのローカル環境の作り方を教えて欲しい!
WordPressの本番環境に手を加えたいとき、いきなり修正してしまうと、不具合が発生してサイトがダウンしてしまうことがあります。
そうならないように、まずはローカル環境でしっかり動作確認してから、本番環境の修正をしたいですね。
ローカル環境は、次のときにも活用できます。
- WordPressのバージョンアップをするとき
バージョンアップをすると不具合が発生することがあります。まずはローカル環境で動作確認してから本番環境のバージョンをあげた方が安全です。 - WordPressのテーマを変えるとき
WordPressのテーマを変えるときも、デザイン崩れなどが発生します。ローカル環境で確認してから、本番環境のテーマを変えたいですね。

私は、WordPressのテーマをCocoonからSWELLに乗り換えました。
いきなり本番環境のテーマを変えるのが怖かったので、ローカル環境で確認してから本番環境に適用しました。
本記事では、本番環境のWordPressをローカル環境にコピーして、自分のパソコン内でWordPressを動かす方法を解説します。
私が行ったときは20分程度でできました。ただ、サイトが大きい場合はダウンロードに時間がかかるため、ある程度の時間を確保して作業することをおすすめします。
Local by Flywheelを使ってWordPressのローカル環境を作る方法
さっそくWordPressのローカル環境を作る方法を説明します。
手順は大きく2つです。
- Local by Flywheelを使い自分のパソコンにWordPressをインストールする
- 本番環境で動いているWordPressをローカル環境ににコピーする
手順は記事執筆時点のものです。サービスの内容や手順については変わる可能性があるのでご了承下さい。
Local by Flywheelを使いWordPressをインストールする
自分のパソコン内(ローカル環境)で、WordPress環境を作るには、「Local by Flywheel(ローカル・バイ・フライホイール)」というツールを使うと簡単にWordPressを立ち上げられます。
Local by FlywheelとはWordPressに必要なサーバやデータベースが全て含んでいるツールです。つまり、レンタルサーバの機能を全部自分のパソコン内にも作れるようなイメージです。
それではさっそくLocal by Flywheelをダウンロードしましょう。
ダウンロードはこちらからお願いします。
まずは右上の「DOWNLOAD」ボタンを押して下さい。

使用環境(Mac/Windows)や必須事項を入力して「GET IT NOW!」ボタンを押して下さい。

インストーラがダウンロードされますので、そのファイルを実行して下さい。
サービスの利用規約を確認し、内容に問題がなければ、チェックボックスにチェックを入れ「I AGREE」ボタンを押して下さい。

機能の紹介ページがでることもありますが、一旦右上の「×」ボタンを押して閉じましょう。

中央の「+ CREATE A NEW SITE」ボタンをクリックします。

サイト名を入力します。ここでは例として「test」と入力しています。
入力後、「CONTINUE」ボタンを押して下さい。

PHPのバージョンやWEBサーバ、データベースなどの環境を設定できますが、特に希望がなければ「Preferred」ボタンを選択して、「CONTINUE」ボタンを押して下さい。
昔のPHPバージョンで実行したいなどの希望があれば、Customで指定できます。

WordPressのユーザ名、パスワードを入力します。
これは、のちほどWordPressの管理画面に入るためのログイン情報となります。
Emailは、本番で動かすわけではないので、そのままで問題ありません。
入力後、「ADD SITE」ボタンを押して下さい。

しばらくすると、下記の通りローカル環境が立ち上がります。
右上の「ADMIN」ボタンを押すとWordPressの管理画面が立ち上がり、「VIEW SITE」ボタンを押すとローカル環境でサイトを確認できます。

まずは、「VIEW SITE」ボタンを押してサイトを確認してみましょう。
WordPressのデフォルトの画面が表示されます。

続いて、先程のLocal Sites画面で「ADMIN」ボタンを押して下さい。
そうすると、WordPress管理画面へのログイン画面が表示されます。
先程設定した、ユーザ名・パスワードを入力してログインして下さい。

いつも見慣れた、WordPressの管理画面が表示されます。
言語が英語になっているので、「Setting」からSite Languageを日本語にすると良いかと思います。

以上で、ローカル環境にWordPressを設定できました。
自分のパソコンの中で動いているので、色々設定をいじくっても、外部には公開されないので安心して下さい。
本番環境で動いているWordPressをローカル環境にコピーする
続いて、本番環境で動いているWordPressをローカル環境にコピーする方法を説明します。
ローカル環境にコピーする方法は色々あります。
オーソドックスなやり方は、本番のサーバ上のファイルとデータベースをローカル環境にコピーする方法です。
ですが、少し大変なので、今回は「All-in-One WP Migration」というプラグインに頼りたいと思います。
これは、WordPressのサーバを別のサーバに簡単に引っ越すことができるプラグインです。
大まかな手順は、プラグインを使って本番環境でファイルをエクスポートして、ローカル環境にインポートするような流れです。
それではさっそくやってみましょう。
まず、本番環境のWordPressプラグイン管理画面で、「All-in-One WP Migration」をインストールして有効化します。

プラグインを追加すると、左側に「All-in-One WP Migration」というメニューが追加されます。
その中の「エクスポート」をクリックします。

次の画面でエクスポートを行います。
このプラグインの制限ですが、インポートする時のファイルサイズが300MBと制限され、超える場合は有料となります。
そのため、画像はファイルサイズが重いので、「メディアライブラリをエクスポートしない」を選択すると良いです。
この場合、ローカル環境で画像は表示されなくなりますが、画像以外は確認できるのであまり問題ないかと思います。
画像も必要であれば、後ほどFTPでダウンロードする手順を紹介します。

エクスポート先は「ファイル」を選択します。

「ダウンロード」ボタンを押すと、ファイルがパソコンにダウンロードされます。
ちなみに当ブログ(約250記事)の場合は、画像抜きで128MBでした。

続いて、ダウンロードしたファイルを、ローカル環境にインポートします。
先程作成したローカル環境(test)を使っても良いし、新しくローカル環境を作っても良いです。
(私の場合はentrepapa_localというサイトを、新しく作りました)
ローカル環境のWordPressにログインして、こちらにも「All-in-One WP Migration」をインストールして有効化します。

左側の「All-in-One WP Migration > インポート」をクリックします。

下記画面でインポート元を「ファイル」にして、先程ダウンロードしたファイルをインポートします。

これで、ローカル環境に本番のWordPressがコピーできました。
さっそく、ローカル環境でサイトを見てみましょう。

やはり画像は表示されていませんね。
ただ、画像はなくても、画像以外の部分は確認できるのでこれでも問題ないですと思います。
もし、画像を含めて確認したい場合は、FTPツールで画像をダウンロードしましょう。
FTPツールは何でも構いません。
ちなみに私の場合はFile Zillaというフリーソフトを使っています。
レンタルサーバーを契約すると、FTPのユーザ名とパスワードが連絡されると思うので、それでログインします。
リモートサイト(レンタルサーバ側)からローカルサイト(パソコン)に、以下のフォルダをまとめてダウンロードします。
リモートサイト(レンタルサーバ側):/[ドメイン名]/public_html/wp-content/uploads
↓ フォルダごとダウンロード
ローカルサイト(Macの場合):/Users/[ユーザ名]/Local Sites/[作成したドメイン(.localを除く)]/app/public/wp-content/
ローカルサイト(Windowsの場合):C:¥Users¥[ユーザ名]¥Local Sites¥[作成したドメイン(.localを除く)]¥app¥public¥wp-content¥

そうすると、先程のブログは、画像込みで表示されるようになります。

これでローカル環境でも、本番と同じブログが表示できました!
ちなみに私はローカル環境で、WordPressのテーマをCocoonからSWELLに変更して動作確認しました。ローカル環境で問題ないことを確認の上、本番環境のテーマを変更しました。
まとめ

本記事では、WordPressのローカル環境を作成する方法を説明しました。
ブログが小さいうちは、直接本番環境のWordPressをゴリゴリ変更しても、あまり他の人に見られていないので問題はないかと思います。
しかし、ブログが大きくなって、PV数も数万とかになってきたら話が変わってきます。
本番環境をいじって、ブログが壊れてしまったら、見れない時間が長くなってしまいます。
せっかく見てくれる人がいるのに、ブログが見れなかったら残念ですよね。
そうならないように、以下のような影響が大きい作業は、一度ローカル環境で動作確認することをおすすめします。
- PHPのソース修正
- WordPressのバージョンアップ
- WordPressのテーマ変更
- 大掛かりなデザイン変更
よく、「WordPressのバージョンアップしたら、エラーが発生してブログが見れなくなった」というような声がちらほら聞こえてきます。
一度ローカル環境で試してエラーが発生するのであれば、バージョンアップを見送るなどの対応ができます。
ローカル環境を作って損はないと思いますので、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。